2021.07.07 / newseventsbook

課題図書⑥ゆりの木荘の子どもたち

読書感想文コンクールに今年もチャレンジするぞというみんなへ。今年の課題図書について紹介します。

☆『ゆりの木荘の子どもたち』はこんな人におススメ☆

魔法や不思議な物語が好き / ファンタジーが好き / 謎解きが好き / 洋館や古い建物で暮らしてみたい

 

100年以上も前に建てられた立派な洋館「ゆりの木荘」。

不思議な魔法がかけられているなどの言い伝えがありましたが、いまは有料老人ホーム。

87歳のサクラさんをはじめ、おばあさん・おじいさんが6人暮らしています。

 

ある日、サクラさんが忘れていたはずの手まり歌を口ずさむと、ゆりの木荘の玄関ホールの古時計の針が逆回りをはじめ、サクラさんたちはみんな突然、十歳くらいの子どもになってしまいます。

それは、77年前にサクラさんが「あの子」と交わした約束のためでした。戦争がはじまったために守れなかった約束、思い残しが時を超えてやっと果たされます。

子どもに戻ったおばあさん・おじいさんが不思議な洋館で、謎を解くように「あの子」はだれなのか、どんな約束なのかと考えていきます。ひとりひとり個性が豊かでくすっと笑えたり、心に響く言葉があったり。読後感がとてもさわやかなファンタジーです。

ゆりの木荘の庭には、ホウセンカやツユクサなど季節の草花も出てきます。植物が好きな人にもおすすめの一冊です。

◆本について 『ゆりの木荘の子どもたち』 著:富安陽子 絵: 佐竹美保   出版社: 講談社 1,430円

この記事を書いた人

あすとれ編集部
編集長・春瀬(編集・ライター兼キャリアカウンセラー)と、ライターさん、就労前世代のモニターバイトさんから成る編集部です。拠点は大阪市内。「こんな記事が読みたい」などリクエスト募集中!