2021.03.31 / career-job-hunting

オンライン就活時代の企業研究

就活がオンライン化している今、リアルな合説で採用担当者に会ったり、企業に行って職場を見ることができなくなっています。また、OB・OG訪問ができる機会もあまりありません。

企業研究に必要な情報は、リアルも含め多角的に収集することがベストですが、コロナ禍の今はどうしてもネットでの情報収集に頼らざるを得ない状況になっています。

では、企業HPを閲覧して情報収集する場合、どこをどのように見ていけばいいのでしょうか? ほとんどの人が、「企業概要」と「事業内容」からまず見ようとします。しかし、「企業概要」を見ても、その企業で働きたいかどうかの判断はできませんし、「事業内容」は専門用語を使って記載していることが多いので、一度読んだだけではなかなか事業全体を把握することは困難です。

では、どうするのか?

就活で企業研究をする際に、企業HPで最初に見るべきページは「トップメッセージ」です。なぜなら、ここだけが唯一、企業のトップが自らの言葉で責任を持って語っているからです。他のページは、企業トップでなくても広報や総務担当者が作成することができます。しかし、ここだけは、トップが自ら自分の言葉で語り、発信するページなので、何度も吟味して文章を考えています。そして多くの場合、自分の写真を載せて最後にサインまでしていることがよくあります。つまり、それぐらい、トップが責任を持って書いているということです。

このトップメッセージを読んで、何だか違和感があると感じたならば、例え志望度の高い企業であったとしても、その企業で働くことはやめた方がいいと思います。なぜなら、そこに書かれている言葉が、社内では毎日のように飛び交っているので、そんな雰囲気に大きなストレスを感じることになるからです。

逆に、トップメッセージを読んで、そこにある言葉が何だかすごく腑に落ちたり、「こんなトップの下で働きたい」と思ったり、すごく興味関心が持てたりしたら、あなたにとってとても相性の良い企業だと言えます。

そのトップメッセージが、あなたとは抜群の相性でも、もしかしたら友人にはピンとこないかもしれません。その逆もあります。あなたの今までの体験やそこから醸成された価値観、未来への希望や思いなどが、あなたと他の人とは違うからです。

なぜあなたが「その企業のトップメッセージに惹かれたのか」をじっくり考えてみてください。そして、その理由を言語化してみてください。
それは、(他人ではなく)「あなたが」(他の企業ではなく)「その企業で働きたい理由・根拠」となります。
これを何というかご存じでしょうか?
そうです、これこそが「志望動機」というわけです!!

この記事を書いた人

濵口 桂
Co-en代表。大学や企業などで『産業トレンド・業界動向・企業研究』をテーマに、非常勤講師として授業・講座などを行う。ファシリテーションやコーチング、キャリアカウンセラーのスキルを応用した、絵本やブロック、各種カードを使ったワークプログラムも実施。『日本昔話村シリーズ』と銘打ったオリジナルのワークツールの開発も行っている。 FBページインスタ(絵本の紹介)