2020.02.08 / industory

未来の食には肉がない……その後

学校~家を往復する毎日だと入ってくる情報が限られることも多い。産業トレンドに精通したプロの記事を読むことで知らなかった世界がみえてくるかも。「社会に興味を持つきっかけに」と、今回おススメする記事がこちら。

 

「植物肉・元年」がやってくる⁉~未来の食には肉がない……その後

2019年夏、このコーナーで「未来の食には肉がない」というテーマで〝植物由来のたんぱく質を使った疑似肉(植物肉)が普及していく〟という話を書いた。「未来の食には……肉がない①」「未来の食には……肉がない②」早くもその未来が来たようだ。

昨年、伊藤ハムがグループ会社を通じてハンバーガー用のパティ、サンドイッチなどに使えるハムのほか、とんかつやミートボールなどを供給開始し、セブンイレブンが植物肉パティを挟んだハンバーガーを都内の一部店舗で試験販売を開始したという。

伊藤ハムは、今年から植物肉を使ったハンバーグや唐揚げの家庭用商品の販売を開始、業界最大手の日本ハムもこの春から植物肉のソーセージなどを販売開始すると発表した。
さらには、日本アクセスや伊藤忠食品など大手食品卸各社が国内外の植物肉商品の取り扱いを強化、プライベートブランド(PB)商品の販売を始める卸も出てきている。

植物由来のたんぱく質を使った❝植物肉❞は、長期的には環境負荷低減の観点から普及していくとみられている。以前も書いたが牛肉を1キロ作るのに、餌としての農産物はなんと30キロ以上も必要なのだから……。

短期的な観点からは、東京オリンピック開催などで訪日外国人が一気に増え、宗教的理由やベジタリアンなど肉を食べない人が約200万人ほどになると予測され、今年が「植物肉元年」となり、市場が急激に拡大するかもしれませんね。

食べた人たちからは「ほぼ肉の味」といわれるだけに、みなさんもこれから家でのご飯や外食で知らず知らず食べても気づかないかも⁉

この記事を書いた人

濵口 桂
Co-en代表。大学や企業などで『産業トレンド・業界動向・企業研究』をテーマに、非常勤講師として授業・講座などを行う。ファシリテーションやコーチング、キャリアカウンセラーのスキルを応用した、絵本やブロック、各種カードを使ったワークプログラムも実施。『日本昔話村シリーズ』と銘打ったオリジナルのワークツールの開発も行っている。 FBページインスタ(絵本の紹介)