2019.12.24 / manners-about-moneyabroad

リボ払い②デメリット

前回(リボ払い①メリット)に続き、リボ払いのお話です。今回は「リボ払い」のデメリットについてです。

デメリット①「返済額の一部は利息」と気づいていない

毎回少しずつ返済をする「リボ払い」は、すべて支払いを終えるまでに時間がかかるので利息(手数料)がかかることになります。10万円の時計の代金を毎月5,000円ずつ払っているので20回で払い終えると思いますよね。ところが毎月支払う5,000円のうちには利息分も含まれているので実際は20回以上かけてようやく支払いが終わることになります。

回数が多くなれば当然利息の合計額も増えていきますし、毎回返済しながらさらにカードを利用して残高が増えればずっと利息を含めて返し続けなくてはならないというリスクもあります。

また残高によって引き落とし金額が変わる方法を選んでおくと、たくさん買い物をした後の返済額は増えることとなり、その負担でお小遣いのやりくりが大変になってしまう心配もありますね。

デメリット②利息が高い

利息の利率が結構高いことも知っておきましょう。銀行の定期預金の金利が0.001%なのに対して、「リボ払い」の利率は15%にもなるのです。1万5000倍の金利です?! なんと高い‼ と思ってしまいますね。

実際に金利を計算してみますと、10万円の時計は、5,000円ずつ「リボ払い」を利用すると支払い回数24回、支払い総額が115,782円にもなり、16,000円近く利息を払っているわけです。

利息の発生しない1~2回払いや「ボーナス一括払い」と比べると「リボ払い」は気づかぬうちにたくさんの利息を払っていることをお分かりいただけましたか?

「分割払い」でも利息が発生しますが、回数によって金利が変わるカードが多く3~10回払いだと「リボ払い」よりも低めの金利を設定していますので、お得になるケースが多いようです。

ただし「リボ払い」は、繰り上げ返済ができるため、その繰り上げ方法によっては「分割払い」よりも「リボ払い」の方が返済総額を抑えられる可能性もあります。

「リボ払い」は、うまく活用できれば便利なものです。が、①②を分かったうえで、返済のことを考えて計画的に利用してほしいと思います。

最後にカードを作るときの注意点をお伝えしておきましょう。多くのカードは申し込み時点で5,000円、1万円など「リボ払い」の返済額を選ぶようになっています。どれかを必ず選ばなければいけないような気がして金額を選択してしまいがちですが、この時に「リボ払いは使いません」と言って外してもらうことも可能です。

「リボ払い」を設定しておいた方が何かと便利かもしれないと思いがちですが、カードを使う基本は「金利がかからない範囲で支払えるものにとどめる」と決めておくのも無駄遣いをしない方法のひとつです。どうしても数回に分けて支払うような使い方に迫られたら、その時だけ分割にすることもできますので、それも含めてカードとの付き合い方を考えてみてくださいね。

この記事を書いた人

植田 香代子
1級ファイナンシャルプランニング技能士・産業カウンセラー・キャリアコンサルタント。 大学での授業、新入社員向けの研修、ひとり親の就業相談などの現場で、マネーとキャリアの両面からサポートを行っている。 マネーとキャリアの相談室