2019.12.25 / newseventsbook

お金を前にした瞬間、私もあなたもヘンテコになる!

『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』 著:佐藤雅彦・菅 俊一・高橋秀明

(出版社: マガジンハウス 1,500円+税)

安売り情報を見比べて、どっちを買う? えっ、いつも絶対安いほうに行くとは限らないって、どうして?

世の中になかった唯一無二の新商品と、ライバルが出てきた商品だったら、どっちが売れる? ライバルがいない方じゃないの??

クイズとしても漫画としても楽しめて、お金にまつわる心理について勉強までできてしまうのが、この本です。

学べる中身は「フレーミング効果」「アンダーマイニング効果」なんて難しそうなのに、簡単にわかっておもしろい。あ、著者のひとり佐藤雅彦さんって「ピタゴラスイッチ」で、物理学をおもしろくブレイクさせたあの人。今度は経済学をおもしろく料理してるってことですね。

1,500円のAランチと1,300円のBランチしかなければBランチを選ぶ人が多いのに、そこに1,700円のSランチが加わったら不思議とAランチの注文が増えるなんて、バイトや学祭での販売にも応用できそうです。

「死亡率20%の手術です」と聞くと尻込みしてしまうのに「生存率80%の手術です」と聞けば大丈夫そうと思ってしまう。ネガティブをポジティブに変えるマジックも紹介されています。

漫画だけじゃなく「宝くじの高額当選者だけに渡される冊子がある」「なぜ、イチローは、国民栄誉賞を辞退したのか」なんて、章の終わりにくっついているコラムにまで、いちいちソワソワさせられちゃいます。

社会人になる前から将来のお金が気になる今日このごろ。くすっと笑いながら、ちょっと賢くなっておきませんか。

この記事を書いた人

久保田 説子
公共団体、企業、大学などが発信したいことを、一緒に企画し、提案して形にしていく広報広告クリエイター。もっとも多いのは人物インタビューなどライターとしてのお仕事。大学ではコミュニケーションの授業を担当しています。 株式会社これから