2019.12.25 / manners-about-money

労災保険について

「労災保険」という言葉を聞いたことはありますか?

「サラリーマンの人がお給料から引かれる保険?」「アルバイトなら関係ないよね」「バイト代から引かれるような保険なら入らないようにしたいよ」なんて声が聞こえてきそうですが、実はみなさんにも関係がある、とても大事な保険のことです。

「労災保険」とは、正しくは「労働者災害補償保険」といい、働いている人が仕事中の事故や通勤中のケガなどをしたときに補償してくれる保険なのです。

この保険が関係する人は誰かというと、お給料、アルバイト代、パート代など、働いてお金をもらっているすべての人なのです。学生のみなさんもアルバイトをしていれば、「労災保険」を使えることになるのです。

「でも保険料って、バイト代から引かれてないけど?」と思った方もいるでしょうが、「労災保険」は人を雇っている側(社長やオーナー)が、従業員を労災保険に加入する手続きを行い、保険料を払うよう法律で決まっているのです。

ですから、みなさんは保険料を払わなくてよいわけです。そして、運悪く仕事中や通勤途中でケガをしてしまって病院で治療が必要な場合は、必ず職場の方に「労災で治療を受けてよいですね?」と確認をしてください。

そのうえで病院に向かい、労災であることを窓口で伝えてください。保険証を出す必要もありません。治療費はすべて国が支払ってくれることになります。

ただ労災の手続きが済む前の治療の場合、一時的に全額を窓口で支払わないといけない場合がありますが、後から必ず全額戻ってきますから心配しないでくださいね。

保険証をださないのは「労働者災害保険」いう保険の扱いになりますから、健康保険とは違っているということなのです。保険証を出してしまうと手続きが複雑になりますから気を付けておきましょう。

このように「労災保険」は保険料を負担することなく、もしケガをしてしまった場合には自分でお金をださなくても治療が受けられるという、まさしく労働者を守るための保険なのです。とても大事な保険なのですが、この保険のことを雇用者側が知らなかったり、アルバイトしている側も知らないと、健康保険で治療を受けてしまい、窓口で3割分の自己負担額を払ってきてしまった、となってしまいます。

職場の方に「労災で」と伝えたときにわかってもらえなかった場合は、「そういう制度があるので確認をしてください」という風にお伝えしておきましょう。それでも対応をしてくれない場合には、親御さんあるいは学校の学生課の職員の方や、学生相談室のカウンセラーの方などに相談をしてみましょう。

知識が自分を守る武器になります。「労災保険」を頭の隅にとどめておいてくださいね。

この記事を書いた人

植田 香代子
1級ファイナンシャルプランニング技能士・産業カウンセラー・キャリアコンサルタント。 大学での授業、新入社員向けの研修、ひとり親の就業相談などの現場で、マネーとキャリアの両面からサポートを行っている。 マネーとキャリアの相談室