「新卒初任給の一律」制度が崩壊する!?
学校~家を往復する毎日だと入ってくる情報が限られることも多い。産業トレンドに精通したプロの記事を読むことで知らなかった世界がみえてくるかも。「社会に興味を持つきっかけに」と、今回おススメする記事がこちら。
新卒も即戦力の時代に
NEC 1,000万円以上、LINE 700万円以上、DeNA 600~1,000万円、ソニー 最高750万円、ビジリー 最低600万円……これは、各企業の新卒採用時の初任給(年収ベース)の提示額です。職務経験のある即戦力社員を採用する中途採用時の給料ではありません。
今はまだ、AI(人工知能)などの先端領域の研究に関わってきた新入社員を確保するためのIT・ベンチャー企業が中心ではありますが、これにより、長年の新卒の慣習だった「新卒初任給の一律」制度が崩壊、新卒であっても個々の能力に応じて初任給が決まっていく流れになっていくといわれてます。
こうなるともちろん「どの大学のどんなプログラムで学ぶのか?」「そこで学んだことは、未来のビジネスにどのように役立つのか?」そういったことを見据えて、大学(またはそれ以外の選択肢も含め)進学を決めていかなければなりません。
「それって理系で技術者を目指す時の話では?」という声が聞こえてきそうですが、いえいえ、文系も含めて……というより、そもそも「文系・理系」という考え方も廃れていく可能性があります。
最近話題の「データサイエンティスト」という仕事は、情報システムや統計学、マーケティング、マネジメントなどの知識が必要とされます。ロボットやAI開発のチームには、倫理学や哲学、宗教学、心理学など文系の専門家が必要とされています。
「どの大学でどんなプログラムを学ぶのか」「未来のビジネスに、自分の学びをどう役立てていくのか」……中・高校生時代から自分の将来をしっかりと考える、海外では当たり前のそんな流れが日本にも到来したのかもしれませんね。