2017.07.30 / interview

いつの時代も人気! 教員(地方公務員)のおしごと

「中高生の就きたい職業」こんなランキングがあると、ほぼ必ずトップ10入りしているのが教師・教員、そして公務員。今回は、高校で英語を教えている先生(地方公務員)の方におしごとのこと、教えてもらいました。

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まずは、仕事のやりがい・楽しさを教えてください。

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いっぱいあるんですが、すぐ浮かぶのは、私の授業を「楽しい!」って言ってくれたり、(担当科目は英語なんですが)英語をやる気になってくれた時やりがいを感じますね。

文化祭の時とか、クラスみんなでゼロから何かを作り上げていくわけで、行事を通してクラスがまとまっていったり、みんなが良い方向に変わっていく過程を見ていると、嬉しく思いますね。

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なるほど~。楽しいこと・やりがい、まだまだありそうですね(^^)

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ありますよ~。土日にバレー部の練習試合があったりすると私も顧問として見守るんですが、ほんとに好きで頑張ってる子たちが『勝った!!』って喜んでるのを見てると嬉しくなるし。卒業してからも『先生にはお世話になりました!!』なんて言ってくれたり。

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そういう喜びって、教員ならではだなあと思いますね。

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高校3年生の担任をしていると、進路指導の際、進学・就職まで寄り添います。卒業後も遊びにきてくれて『美容師の仕事って、実際やってみたらこんなのだよ』とか話してくれるんです。『へ~そうなんだね』って教えてもらう中で、いろんな進路を自分も体験してる気分になれて楽しいんです。

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私自身は教師への道しか体験してないのに、知らなかった道や世界を知ることができて、愛情持って接してきた子どもの成長を見ることができて。この時間が一番好きかも(笑)。

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それはステキな時間ですね~。
逆に大変だなって思うことはありますか?

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地域や学校によるので一概には言えないですが、忙しすぎて体調を崩す方が増えてるって聞きますね。対生徒だけでなく、対保護者・教員同士のつきあいなど、対人面で大変さを感じる人も多いのかもしれません。

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大変な部分がありながらも、長く続ける方が多い職業だと思うんですが、教員という仕事に大事なものって何でしょう?

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14年、働いてきて思うんですがひとつは「素直さ」ですね。子ども達の方が得意なこと・詳しいことはもちろんたくさんあるわけで。そういう時に「これできてすごいね!」って素直に言うことを心がけています。

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もうひとつ、教え導いていく立場なので(えらそうに聞こえるかもしれませんが)「威厳」でしょうか。「この大人の言うことなら、まあ聞いてみようか」って思わせる力・生徒を引き付ける力というか。生徒一人ひとりとちゃんと向き合う、生徒のことを考える――そういう姿勢が良い意味での威厳につながっている気がします。

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子どもって、自分のことをちゃんと考えてくれてるかどうか、敏感に感じ取りますもんね。目指すなら、どんなことをやっておけばいいでしょうか?

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まずは「教える力を磨く」ですね。そのために、自分自身の学力をつけることが大事です。中高の場合、担当科目を教えていくことになるので、希望する科目の学力は大切です。

友達や兄妹に教えるなど、身近でできることをしておくといいんじゃないでしょうか。

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私は自分を振り返ってみて「企画力が足りないなあ」って感じるんです。体育祭や文化祭で、ゼロから企画したりしますからね。いろんな情報を知っていたり、段取りできる力が必要な場面があります。

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学生時代に、「この夏はキャンプ行ってコレしよう!」とか「みんなで海行こう!」とか、自分から企画して動く体験をたくさんしておくと、引き出しも増えるし、「企画してみんなをひっぱっていく力」「コミュニケーション力」も伸びると思います。

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1日の仕事の流れってどんな感じなんですか?

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私の場合は、こんなパターンが多いですね。
7:30職場到着→準備
8:25授業スタート(休憩45分をはさみ)16:55終業
その後、答案チェックや翌日の準備、部活対応などをしてると、学校を出るのが20時くらいって日もありますね。
仕事を家に持ち帰る時もあります。

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土日とかお休みはどんな感じですか?

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基本的に先生方みな、部活の顧問も担当するんです。土日に活動する部もあるので、公務員とはいえ、人によっては土日が休みでないこともありますね。

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そっか、授業以外に部活もありますもんね。顧問の先生、いたなあ(^^)
実際に教員として働いてみてわかったことってありますか?

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❝教える❞だけじゃないんだなあってことが、働いてみてわかりましたね。授業そのもの+授業の準備は、全体の仕事量の一部なんですよ。

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他はどんな仕事なんですか?

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テストを作ったり、進路指導したり。担任をしていると、クラスの生徒からの質問もあるし、雑談したりとコミュニケーションをとる時間もけっこうあるし、保護者との面談もありますね。
文化祭や修学旅行、入学式・卒業式の準備などもあって、ゼロから企画して運営したり。いろんなことやってますね~。

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今の立場は❝地方公務員❞ですよね。公務員の魅力も教えてください。

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男女平等な職場だという点、産休・育休がきちんととれる点が魅力ですね。
教員採用試験にチャレンジしていた頃、私立高校で教えることも考えていて❝公務員❞にこだわっていたわけではないんです。
でも、産休・育休をもらってみて「この時代にこれだけお休みをもらえるのは恵まれているなあ」って感じています。

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余談ですが、同じ公務員の立場でも、3年間の育休を実際に取る人は「教員」が一番多いそうです。子どもが3歳になるまで育児に専念できるってうれしいことですね。

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さいごに教員を目指す子ども達へのメッセージをお願いします!

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「受け身でなく自分から動いて企画する」ってことを大事にしてください。
学生のうちは長期の休みもありますから、「みんなで海!」とか動いた体験が企画力・運営力につながると思います。勉強もがんばってね!

【プロフィール】

国立大学にて教員免許(科目:英語)取得、大学院へ進学。

卒業後、教員採用試験に合格、地方公務員・高校教員(担当科目:英語)になる。

勤続14年目の43歳女性。

 

【なるには情報】

教職課程のある大学(OR大学院)で所定の科目を修了し、教育実習を受け、免許状を取得。どの科目を教えたいのかは決めておきましょう。

地方公務員として働きたい場合→各都道府県で実施される教員採用候補者試験を受け、合格後は公立高校で働きます。(受験年齢制限=45歳まで)

私立高校教員として働く場合、各学校の募集状況を調べ教員採用試験を受けます。

★こんなサイトもあります★

『高校教師(高校の先生)を目指す人のための情報サイト』

http://careergarden.jp/koukoukyoushi/

 

N先生、ありがとうございました!
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この記事を書いた人

あすとれ編集部
編集長・春瀬(編集・ライター兼キャリアカウンセラー)と、ライターさん、就労前世代のモニターバイトさんから成る編集部です。拠点は大阪市内。「こんな記事が読みたい」などリクエスト募集中!