課題図書⑨ポリぶくろ、1まい、すてた
☆『ポリぶくろ、1まい、すてた』はこんな人におススメ☆
環境問題に関心がある / プラスチックごみについて考えたい / 海外のごみ問題を知りたい / 地球をきれいにしたい / 絵本が好き
~小学校中学年の課題図書ですが紹介していきます。ぜひ一読して環境問題について考えてみてくださいね~
日本では、7月からコンビニエンスストアでもレジ袋が有料になりましたね。エコバッグを買った人も多いでしょう。
いま、プラスチックごみ問題に世界中が注目しています。プラスチックごみを食べてしまったウミガメ、海岸に打ち上げられたプラスチックごみのニュースなどはみなさんも記憶に新しいのではないでしょうか。
さて、この絵本の舞台は海ではありません。アフリカのガンビアです。20年前の事実を元にした絵本です。
アイサトという女の人がポリ袋を1枚、道にすてました。次の日には2枚、やがて100枚になりました。ポリ袋は土に戻ることがないので、あちこちにごみの山ができて村は汚くなってきました。捨てられたポリ袋をヤギが食べて病気になったり、袋にたまった水から蚊が発生してマラリアが流行したり。
アイサトたちが以前、使っていたカゴは土に返るけれど、ポリ袋は土には返らないのです。自分が捨てたものは自分の手で何とかしなければいけないと、アイサトは仲間たちとごみを集め、乾かし、リサイクルの財布作りを始めます。笑われても笑われても、アイサトたちはやりとげました。自分たちが暮らす村は自分たちできれいにしていく、と。
持続可能な開発目標・SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」を身近に感じられる絵本でもあります。
◆本について 『ポリぶくろ、1まい、すてた』 イラスト: エリザベス ズーノン 原著: Miranda Paul /Elizabeth Zunon 著:ミランダ ポール 出版社: さえら書房 1,650円