2019.12.26 / newseventsbook

自己分析&目標叶える、メモ習慣

『メモの魔力』 著:前田裕二(SHOWROOM社長)

(出版社:幻冬舎 1,400円+税)

メモを取る習慣はありますか? どんな時にメモを取りますか?

私は仕事以外では「あの言葉、いいなあ」と覚えておきたいものと出会った時やひらめいたことを忘れたくない時に、スマホのメモ帳に入力することがあります。メモと言えば、「何かを覚えておくため=記録」という印象が強いです。

しかし、この本を読むと、「メモ」に対するイメージが一変します。

著者は、「SHOWROOM」社長の前田裕二さん。アーティストやアイドル、声優をはじめ、誰もがライブ配信&視聴できる仮想ライブ空間を、インターネット上で運営しています。

前田さんは自身の経験から「メモとは、生き方そのもの(生きる姿勢や意識が表れる)」と言うほど、メモによって思考を深め、アイデアを生み出し、夢を実現してきたと振り返ります。

たとえば、映画を観て「おもしろかった」と思ったら、それだけで完結しがちではないですか? 「何を『おもしろい』と感じたのか」を一歩踏み込んで考えると、自分を理解する力や人に何かを伝える力を高めることができます。

これはほんの一例で、メモによって、思考を深めたり、アイデアを生み出したり、自分に大事な情報をキャッチしたりする能力を高められるという思考のプロセスやメモの取り方などについて紹介されています。

さらに、前田さんは「メモは武器であり、目標や目的があってこそ、威力を発揮できる」とも言い、本の後半ではメモを活用して、自分を理解して「人生の軸=人生のコンパス」を手に入れるための自己分析の深め方や自分を知るための1000問などが掲載されています。

「自分の性格を一言で表すと?」「あなたの信念は何か?」「好きな時間の過ごし方は?」といった質問に答えることはできますか? 「なぜ、その答えなのか?」といった理由まで話せますか?

「答えられない」「そもそも自分が何をしたいのかがわからない」と思った人にこそ、おすすめしたい一冊です。

この記事を書いた人

小森利絵 
「おてがみ部」主宰 編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして人物インタビューをメインに活動。「お手紙×コミュニケーション」をテーマに、「おてがみ部」をはじめ、お手紙イベントも展開している。個人オフィス・えんを描くのホームページはこちら