2019.05.02 / manners-about-moneyabroad

南フランスの子ども達①

「グローバル化」という言葉をよく耳にする時代。世界の子ども達は何に興味を持ち、どんなことを考えているんだろう? 大阪~南フランスを行き来する女性経営者がフランスの子ども達にインタビュー。2回に分けてお届けします。

~将来の夢や仕事について聞いてみた!~

こんにちは! 大阪・弁天町でサーカススクールを経営しているイッコです。わたしは日本に、夫はフランスに住居を構える長距離夫婦です。わたしは1歳になる娘を連れて飛行機で、大阪と南フランスを行ったり来たりしています。

1歳になる娘をおんぶしながら、子どもたちにバク転や空中ブランコなんかを教えています。逆立ちをしたり、床から7mの高さで布を身体に巻きつけて空中でダンスも踊ります。夫BBはフランスのサーカス団の団長。45歳の今も、空を飛んだり、宙返りをしているターザンみたいな人です。

今回のフランス滞在中、フランスの10代がどんな風に考えて人生を生きているのか、日本の10代からの質問をベースにインタビューをしてみました。

今回インタビューに応じてくれたのは、19歳から23歳までのフランス人の男の子3人。週末なので、これからドライブをしながら街に繰り出すところだそう。数年前を思いだしながら答えてくれました。

『フランスの1619歳(仕事を決めるちょっと前の年齢)だと、どんな職種が人気なのかな? みんなの夢は?』

→ 全く想像がつかなかったなぁ。その頃は、まだ何をやりたいかわからなかったし、今も探し続けている感じなんだ。いろんなことにトライして、興味があったらそれに向かってみる。

今は金属の溶接の仕事をしているよ。趣味でラップもしている。いつかチャンスがきて、運命だったらプロのラッパーになるかもしれないな。

『フランスの16~19歳くらいだと、流行っているもの、ハマっているものってなんだろう? 放課後は何をしているの?』

→ ローラーブレイド。僕は、親に勧められてずっと続けてきたんだ。日本の部活みたいに半強制的にアクティビティーを継続するっていう環境はいいかもしれないな。こっちではタームごとに、やりたい種目を変えられるんだ。夏はスイミング、秋はダンス、みたいに。

→ 僕はビールを飲むこと(笑)

日本では「飲酒・喫煙は20歳から」ですが、世界によって年齢基準は違います。この辺の子ども達は16歳くらいから、両親のもとでビールを飲んだり、食事時にワインを飲んでいる姿を見かけます。

『家事とか、南フランス家庭ではやることが多い?」

→ 15~16歳の頃は、親に言われて嫌々やっていたけど、20歳になると習慣づいてきてやるよ~。ご飯を食べたら、自然に体が動いてテーブルの上を片付けるようになってる(笑)

『日本の10代では、将来の夢として声優やゲームクリエイターも人気だけど、フランスではどう?』

→ インスタグラマーやユーチューバーは、リヨンやパリの大きな街でなら、同じように人気かもしれないなぁ。でもここは田舎だから、ちょっと違うね。

(写真↑ リヨンの風景)

ここは、パリから電車を乗り継いで5時間、南フランスの人口200人の村。春のポカポカした陽光に、どこまでも続く青空。山に囲まれたこの村では、空がとっても近く感じます。まるで雲に手が届きそう。春を象徴する、ミモザの黄色が眩しく光っています。

フランスと日本の子どもたち、という風に国での違いがあるのかと思っていましたが、都市部・地方という風に住んでいる地域の違いが大きいのかと感じましたね。次回のインタビューテーマは「おこづかい・バイト」など。お楽しみに!

この記事を書いた人

Ikuko Tanikawa
サーカススクール「いくらサーカス」オーナー&サーカスママ。大学在学中から、フィットネス・ ヨガ講師として働き、インドネシアで空中ブランコアーティストとして勤務。オーストラリア国立サーカス大学にてサーカスアーツ学位取得。エアリアリスト(空中演技者) としてショーに出演、国内外でエアリアルティシューなどを指導。パフォーマーとして活躍後、いくらサーカスを起ち上げる。 いくらサーカス