2018.09.15 / communication

communication⑤キャリア・コラム

学校でもバイト先でも家でも、コミュニケーションって大事。「こんな時どうすればいいんだろう?」と迷うポイントを、ビジネスマナー&コミュニケーションに詳しいゆうこ先生がアドバイス。

 

今回は『バイトを辞める時の伝え方』で紹介したアサーション(Assertion)について紹介。

 

ゆうこ先生のキャリア・コラム『アサーション』①

「言うべきことを適切に伝えられない」 ―― そんなもどかしい思いを抱えている方は多いのではないでしょうか。

アサーションとは、自分の感情や意見・要求を、その場の状況に合った適切な方法で、率直に誠実に伝える相互尊重の自己表現のことです。「バイト先など職場の人間関係を円滑にしたい」と考えているなら、伝え方のスキルとしてだけではなく、自分と相手との向き合い方を考える有効な手立てにもなるでしょう。

アサーションでは、対人関係には3つのタイプがあるとし、アサーティブなあり方を推奨しています。

第一のタイプ ≪攻撃型:アグレッシブ(AG)≫

自分の考えや意見をはっきりと言うことで自分を守り自己主張する一方、相手の言い分や気持ちを軽視して、結果的に相手に自分を押し付ける行動タイプ。相手を責めたり怒鳴ったりするだけでなく、相手の気持ちや欲求を無視して自分勝手な行動をとったり、相手を操作して思い通りに動かそうとするので、たとえ自分の主張が通っても、相手は気分を害することが多い。

第二のタイプ ≪服従型:ノンアサーティブ(N・A)≫

自分の気持ちや考えを持っていても、周囲のことが気になって不安になり、躊躇して言いたいことを言いそびれたり、あいまいで消極的な態度をとったりと、自分の気持ちに不正直で相手に対しても率直でない行動タイプ。一見相手に配慮しているようだが、分かってもらえなかったという気持ちから相手を恨んだり、言えなかったことでやりきれない気持ちになったりする。

第三のタイプ ≪アサーティブ(A)≫

自分も相手も大切にした自己表現。自分の気持ちや考えを正直に率直に、その場にふさわしい方法で表現する行動タイプ。また、相手が同じように振る舞うことを奨励するので、余裕と自信に満ちたすがすがしい気持ちをもたらす。正直に自己表現した結果、お互いの意見が葛藤を起こすこともあるが、根気よく意見を出し合って双方が納得のいく結論を出そうとするので、相手にもさわやかな印象を与える。

「いつでもどこでもアサーティブ」とはいかないかもしれません。しかし、「攻撃型」「服従型」になったときに気づいて、軌道修正できるように軸は持っておきたいものです。

次回の記事ではDESC話法を紹介します。

DESC話法の記事はこちら

この記事を書いた人

千葉 裕子
1級キャリアコンサルティング技能士(国家資格)。営業や秘書としてビジネス現場で培った実務経験、3,500件を超える個別カウンセリング実績を活かし、講師業・キャリアカウンセリング業務を展開。自ら考え行動できる「自律した人材育成」を生涯目標に掲げている。個人オフィス・マイキャリアでの活動のほか、ビジネスプラスサポートなどでも活躍中。 ビジネスサポート千葉裕子紹介ページ