2021.07.06 / newseventsbook
課題図書③そのときがくるくる
読書感想文コンクールに今年もチャレンジするぞというみんなへ。今年の課題図書について紹介します。
☆『そのときがくるくる』はこんな人におススメ☆
苦手な食べ物がある / 給食の時間が苦手 / 好き嫌いをなくしたい
タイトルを見て「何がくるんだろう?」と気になった人も多いのではないでしょうか。
主人公のたくまは一年生。学校は好きだけど、給食の時間にたまに困ります。
なぜなら、なすびがきらいだから。
子どもでも大人でも、きらいな食べ物ってありますよね。
たくまの周りの大人たちは「いまはきらいでも、いつかきっと おいしく食べられるときがくるさ」と励ましてくれます。
けれど、「いつか」の前に、毎日の給食が大問題です。
なす入りミートスパゲッティ、カレーや麻婆ナスなど、給食でなすびが出る日を、献立表を見てチェックしています。
意外なことに、体も声も大きいりょうくんもなすびがきらい。「こわいと思っていたけど、おなじじゃん」となんだか嬉しくなります。
給食でなすびが出る日は学校に行きたくなくて「おなかがいたい」とうそをついてしまう朝。
仲間だと思っていた子があっさり食べ終わってしまい、裏切られた気分の昼休み。
「おいしく食べられるそのとき」がくるまでの、主人公たくまの日常が丁寧に描かれていて、どの場面も「うんうん、わかる」と、とても共感できる物語です。
「おいしく食べられるそのときがくるよ」と言われても、ずっと来ないと思ってしまうたくまですが、周りの大人たちの「いつかくるから」と、ゆったり待ってくれる様子がたくまの気持ちを軽くしてくれます。
夏休みにおじいちゃんの家に遊びに行って、虫を探したり、畑で野菜を採ったりと楽しい場面もたくさん出てきて、夏休みの読書にぴったりの一冊です。
この記事を書いた人
編集長・春瀬(編集・ライター兼キャリアカウンセラー)と、ライターさん、就労前世代のモニターバイトさんから成る編集部です。拠点は大阪市内。「こんな記事が読みたい」などリクエスト募集中!