金融業界のお仕事~銀行について①
いま大学二年生のみなさんは、春から三年生になると就職活動が現実味を帯びてきますね。そろそろ就職活動が気になり始めるころでしょうか。
まずは沢山ある業界で、どこがどういう特徴を持っているのか、どんな仕事をするのか、そういった基本的なところを抑えておかないと「どこを志望すればいいのかわかならい」そんな人もいるかもしれません。
❝お金のはなし❝のカテゴリーなので、「金融業界」について考えてみましょうか。
金融業界の仕事は<資金が沢山あるところから資金を必要としているところへ融通する>ことが基本で、その中には銀行、証券会社、保険会社などが含まれます。
今回は「銀行」の役割、そこで働いている人の仕事内容についてみていきます。先ほど、金融は資金を融通することとお伝えしましたが、その方法には二通りあります。
①資金に余裕のある人と、資金を必要としている人の間に仲介する立場が存在する間接金融
②両社が直接結びつく直接金融、例えば特定の会社の株式を買うようなやりとりをいいます。
「銀行」は①の間接金融を担っていて、お金に余裕のある人から預金を集めて普通預金、定期預金などの形で預かり、そのお金を「設備投資をしたい」「運転資金にしたい」というような企業へ、あるいは住宅を買うための住宅ローンなどとして貸し出します。
その時の「貸出金利」が銀行の収益になります。収益という点では、銀行は離れたところに支店を通じて送金するなどの振込手数料や、最近は投資信託や保険も窓口で販売できるようになりましたからその販売手数料なども重要になってきています。
一方で、お金を預ける人にとっては、自分の預金がどのような形で誰に提供されるかわかりませんが、資金が戻ってくるかどうかのリスクは銀行が負いますから、預ける人は必ず預けた金額が戻ってくるという安心感があります。
「銀行」は預金者には「預金金利」を支払わなければなりませんから、預かった資金を国債(国が発行する債券)などに投資をして少しでも増やせるような努力もしています。
貸出にあたっては、資金を必要としている企業を支援する役割がありますが、もともとは預金者のお金ですから、誰彼かまわず融資するのではなく、きちんと返済してくれる企業に貸すことが求められます。
従って、融資を申し込んできた企業の財務内容や経営計画などをしっかり調査・分析する能力が求められるわけです。
このような役割を果たす銀行は全国展開をしている「メガバンク」、各地方に拠点をもつ「地方銀行」、顧客の不動産などの管理もできる「信託銀行」、特定の地域や業種を営業範囲としている「信用金庫・信用組合」に大別することができます。対応する顧客層が違いますので役割の果たし方も少しずつ変わってきます。
◆次の記事(金融業界のお仕事~銀行について②)では「銀行で働く人の仕事内容」について紹介します。