2020.07.11 / newseventsbook

課題図書⑫平和のバトン

読書感想文コンクールに今年もチャレンジするぞというみんなへ。今年の課題図書について紹介します。

☆『平和のバトン』はこんな人におススメ☆

絵が好き / 平和を大切に繋いでいきたい / 戦争のことを忘れてはいけないと思う / 広島のことをもっと知りたい

 

86日、広島に原爆が投下されて75年近くになります。「このままでは、原爆のことが忘れられてしまう」と、勇気を振りしぼって自身の記憶を話し始めた被爆者の方々。

語ってくださる記憶を、広島市立基町高校創造表現コースの生徒たちが油絵に描いていきます。記憶を記録するのです。

この『次世代と描く原爆の絵』プロジェクトは2007年にスタートし、40名の証言者の話を111名の高校生が134点の絵にしているそうです。

本著では4組について取り上げ、証言者の人生、そして絵を描いた高校生のその後にも触れています。

被爆者はもうご高齢。絵を描く高校生たちは、平和な広島で今を生きるほぼ孫の世代になります。互いに密に接して会話を重ね、試行錯誤を繰り返して、一年をかけてひとつの絵を作りあげていくのです。

高校生たちが、被爆者の記憶を通して戦争や原爆と向き合っていく様を描いた、平和について考えるノンフィクション。 

 

◆本について 『平和のバトン』 著:弓狩 匡純 協力: 広島平和記念資料館   出版社: くもん出版 1,650円

この記事を書いた人

あすとれ編集部
編集長・春瀬(編集・ライター兼キャリアカウンセラー)と、ライターさん、就労前世代のモニターバイトさんから成る編集部です。拠点は大阪市内。「こんな記事が読みたい」などリクエスト募集中!